日 時:平成27年6月4日(木)18時~
場 所:産業医科大学図書館 2階 2201教室
担 当:産業医科大学小児科 内分泌グループ
演者:江口真美、後藤元秀、山本幸代
テーマ:小児・思春期2型糖尿病:最新の治療
要 旨:
2型糖尿病薬の進歩はめざましく、新規治療薬が多く導入されています。積極的に糖を尿中に排泄させるという新しい概念の経口血糖降下薬であるSGLT2阻害薬は減量効果と血糖低下効果が報告されていいます。GLP-1受容体作動薬も膵外作用として体重減少効果も明らかとなっています。
小児期発症2型糖尿病は世界的に増加しており、1型に比べ比較的軽症と思われがちです。しかし小児期からのコントロール悪化が長引けば、合併症のリスクが急増するため、生活習慣改善や薬物治療による血糖コントロールが重要です。また思春期に発症する場合が多く、内科へのトランジッションをふまえた長期的治療計画に基づく診療が必要です。
今回のセミナーでは最近の2型糖尿病治療の現状、最新の治療を紹介し、内科専門医との連携の下、SGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬の導入を行った思春期2型糖尿病の症例を紹介します。新規薬剤の臨床的有用性を考察したいと思います。