7月カンファレンスのお知らせ

日 時 : 令和元年7月8日(月)19:00~
場 所 : 産業医科大学2号館2階 2208教室
担 当 : 感染症・免疫グループ
演 者 : 小川 将人、保科 隆之
テーマ: 日常診療で最もよく遭遇する免疫異常である“低ガンマグロブリン血症”の見つけ方、原因検索および治療の仕方

要 旨 : IgG低値を中心とする低ガンマグロブリン血症は、日常診療で最もよく遭遇する免疫異常の一つである。易感染性のスクリーニング検査として血清免疫グロブリンを測定するが、どのような感染症を繰り返した場合に測定すべきかを知ることはとても重要である。また、IgG値が正常であっても、IgG分画の異常を認めることもあるため注意が必要である。さらに低ガンマグロブリン血症を認めた場合は、その原因を精査する必要がある。
本カンファレンスでは、低ガンマグロブリン血症を疑うべき症例の選別や低ガンマグロブリン血症を認めた症例の原因検索の仕方について、実際に経験した症例を挙げながら概説する。

6月セミナーのお知らせ

日 時 : 令和元年6月27日(木)18:00~
場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室
担 当 : 産業医科大学小児科学 内分泌グループ
演 者 : 島本太郎、齋藤玲子、山本幸代、河田泰定

テーマ:小児の慢性甲状腺炎
~典型的な症例から多様な病態を呈する症例を通して~

要旨:慢性甲状腺炎は自己免疫性甲状腺炎とも呼ばれ、臓器特異的自己免疫疾患であ
る。20~30歳代の女性に頻度が高い疾患であるが、小児期でも甲状腺腫大を引き起こす
原因として最も多く、小児科で経験する機会が多い。病態は、潜在性甲状腺機能低下症
から、甲状腺腫性甲状腺炎、一過性の甲状腺中毒症を呈する場合など多様である。また
小児期では甲状腺腫を伴わない萎縮性甲状腺炎を経験する機会も多く、早期診断には
成長曲線が重要である。今回のセミナーでは、学校検診での成長障害や甲状腺腫の指
摘が診断の契機となった例のほか、Empty sella症候群による下垂体機能低下を呈した
例、Hashitoxicosisを呈した例など、多様な病態を紹介する。慢性甲状腺炎の診断、治療
について概説し、適切な病態の評価について考察する。