7月のクリニカルカンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

 

日 時 : 令和5年7月10日(月)19:00~

場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室

担 当 : アレルギーグループ

演 者 : 村川沙織、神田里湖、川村卓、田中健太郎

テーマ: 食物経口負荷試験の重要性と当科での実施状況

要 旨 : 食物経口負荷試験(Oral Food Challenge: OFC)は、アレルギーが確定しているか、もしくは疑われる食品を摂取させ、誘発症状の有無を確認する検査である。近年の食物アレルギー診療では、不安だからという理由での延々とした原因食物の完全除去ではなく、症状なく食べられる範囲の量と種類を摂取する、必要最小限の除去が推奨されている。

OFCは、食物アレルギー診療の診断、管理において重要な検査であるが、実施している施設が不足している現状がある。当院では2021年よりアレルギー外来を開設し、食物経口負荷試験が実施できる仕組みを作った。本発表では現在の食物アレルギー診療におけるOFCの重要性、リスク、当院での実施状況、実際の症例などを提示する。

 

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産業医科大学小児科学教室

〒807-8555 福岡県北九州市八幡西区医生ヶ丘1-1

Tel:093-691-7254 Fax:093-691-9338

e-mail:j-syoni@mbox.med.uoeh-u.ac.jp

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6月のセミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日 時 : 令和5年6月22日(木)18時~

場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室

担 当 : 感染・免疫班

演 者 : 斉宮 真理、永汐 孟

テーマ: 上部尿路感染症の診断・治療・原因精査

-VURを的確に見つけるためにはどうしたらよいか?-

要 旨 : 有熱性尿路感染症(fUTI)とも呼ばれる上部尿路感染症(主に腎盂腎炎)は、乳幼児が罹患する代表的な細菌感染症である。発熱後早期の適切な診断および抗菌薬治療が重要であることは言うまでもないが、fUTIを繰り返すことが腎機能低下につながるため、再発を防止することも重要である。fUTIを反復する児は、何らかの尿路奇形を有していることが多いが、最も頻度が高いのは膀胱尿管逆流(VUR)である。したがって、fUTIを発症した児の中でVURを有している児を早期に探し出すことがfUTIの再発防止ひいては腎障害の予防に重要であるが、それを診断するために実施する逆行性膀胱造影(VCUG)は侵襲的であるため、初回のfUTIを発症したすべての児に対して実施が推奨されているわけではない。一方、非侵襲的である腎エコーの精度は必ずしも高くない。

本カンファレンスでは、上部尿路感染症の診断、治療およびVCUGの実施が推奨される症例について概説する。また、最近、我々がfUTI患者のデータ等を用いて作成したVUR予測スコアの紹介と現在実施中の前方視的研究の概要も説明する。

 

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6月のクリニカルカンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

 

日 時 : 令和5年6月19日(月)19:00~

場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室

担 当 : 新生児グループ

演 者 : 重田英臣、菅秀太郎、渡邉俊介、田中健太郎

テーマ: 早産児の退院前MRI画像検査で点状白質病変(punctate white matter lesions, PWML)を認めた際の解釈

ー当院NICUにおける8年間の症例検討―

要 旨 : 点状白質病変(punctate white matter lesions, PWML)は、早産児が退院前に行われる頭部MRI検査でしばしば観察され、脳室周囲白質軟化症(periventricular leukomalacia, PVL)とは異なる画像上の特徴を持っています。これまでの研究では、出生時の体重、妊娠期間、出生前のステロイド投与、および気管挿管がPWMLのリスク要因として報告されています。また、PWMLが確認された場合、将来の運動機能障害と関連があることも報告されています。

今回のカンファレンスでは、当院のNICUで過去8年間に画像上でPWMLと診断された9症例を振り返り、臨床的背景、理学療法士によるGeneral movements (GMs)評価スケール、およびGeneral Movement Optimality Score(GMOS)という詳細な評価を、同等の週数で生まれた早産児と比較検討しました。

 

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