12月のクリニカルカンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

 

日 時 : 令和6年12月9日(月)18:00~

場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室

担 当 : 感染・免疫グループ

演 者 : 髙橋 光、川村 卓、米田 哲、多久 佳祐

テーマ: 小児科におけるMRSA

要 旨 : Methicillin Resistant Staphylococcus aureus (MRSA) は、抗菌薬の選択や感染対策に大きな影響を及ぼす代表的な薬剤耐性菌であり、小児診療においても重篤な感染症を引き起こす場合がある。当院では新生児、血液腫瘍、免疫疾患など易感染性のある患者が多く、MRSAは小児科各診療グループに影響しうる、診断、治療、感染対策において注目すべき菌種である。本カンファレンスでは、NICUにおけるMRSA菌血症症例、小児科病棟でのMRSA肺膿瘍症例を提示し、MRSAの概要や細菌学的特徴について解説する。また、MRSA感染症診療ガイドライン2024が発行され、治療法および感染対策についてup to dateしていく。

 

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産業医科大学小児科学講座

〒807-8555 福岡県北九州市八幡西区医生ヶ丘1-1

Tel:093-691-7254 Fax:093-691-9338

e-mail:j-syoni@mbox.med.uoeh-u.ac.jp

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11月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日 時: 令和6年11月28日(木)18:00~

場 所: 産業医科大学2号館3階 2301教室

 

演者1:川村 卓

テーマ:The optimal duration of antimicrobial therapy for lower respiratory tract infection in patients with neuromuscular disorders based on a clone library analysis of the bacterial 16S rRNA gene sequence.

(細菌の16S rRNA遺伝子配列に基づくクローンライブラリー法を用いた神経筋疾患患者の下気道感染症に対する抗菌療法の至適期間)

要 旨 :呼吸器感染症の診療において、薬剤耐性菌に有効な抗菌薬の選択や抗菌薬の至適投与期間は、抗菌薬適正使用の観点から重要な課題である。神経筋疾患症例の下気道炎において、従来の培養法では緑膿菌などの耐性菌が検出されることが多く、広域スペクトラムの抗菌薬を長期間投与する傾向にあるが、明確なエビデンスはない。本研究では16S rRNA遺伝子配列に基づく網羅的細菌叢解析法(クローンライブラリー法)により、起炎菌の推定と最適な抗菌薬投与期間の検討を行い、その結果について報告する。また、私は論文提出による学位授与申請を行っており、その経験や流れについても共有する。今後の皆様の参考になれば幸いである。

 

演者2:水城 和義

テーマ:Association Between Work Attendance When Experiencing Fever or Cold Symptoms and Company Characteristics and Socioeconomic Status in the COVID-19 Pandemic in Japanese Workers: A Cross-Sectional Study

(COVID-19流行下における体調不良時の出勤と企業特性・社会経済状況との関連に関する横断研究)

要 旨 :COVID-19の感染拡大を防ぐため、発熱や感冒症状のある労働者の出勤を抑制することは重要な感染対策である。しかし、COVID-19流行下において、体調不良時に出勤する労働者の割合や、その背景について調査した研究報告はない。本研究は「新型コロナウイルスと労働に関する共同オンライン調査(CORoNaWorkプロジェクト)」の一環として実施した。発熱や感冒症状の経験があると回答した労働者を解析対象として、多重ロジスティック回帰分析を行い、体調不良時に出勤した労働者における、社会経済状況・企業特性について検討した。その結果について報告する。

また、私は環境疫学教室に所属し、産業医・臨床医として働きながら、社会人大学院生として4年間を過ごした。今回、自身の大学院での経験についても少しお話しさせていただきたい。今後、大学院進学を検討している方々の参考になれば幸いである。

 

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11月のクリニカルカンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

 

日 時 : 令和6年11月11日(月)18:00~

場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室

担 当 : 内分泌・代謝グループ

演 者 : 多久佳祐、桑村真美、齋藤玲子

テーマ: 当院における拡大マススクリーニングの現状 ~ライソゾーム病を中心に~

要 旨 : 福岡県においては、全国に先駆け、2019年4月より拡大新生児マススクリーニング検査が導入され、ライソゾーム病に関する5疾患(ファブリー病、ポンペ病、ゴーシェ病、ムコ多糖症のⅠ型およびⅡ型)のスクリーニングが開始された。さらに、2023年6月からは新たに重症先天性免疫不全症(SCID)および脊髄性筋萎縮症(SMA)が追加された。

各疾患に対するスクリーニング結果が陽性の場合には、速やかに専門機関を受診し、早期に適切な診断を受けることが望まれる。特定の疾患においては、迅速な治療開始が必要とされる場合がある。今回のCCでは、当院における精密検査対象者への初期対応について概説し、さらにライソゾーム病については実際の症例を用いて詳細に概説する。

 

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10月のセミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日 時 : 令和6年10月31日(木)18:00~

場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室

担 当 : 神経グループ

演 者 : 重田 英臣、五十嵐 亮太、福田 智文

テーマ: 脊髄性筋萎縮症 up-to-date

要 旨 : 脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy: SMA)は脊髄前角細胞の変性・消失による筋萎縮と進行性筋力低下を特徴とする神経筋疾患である。2017年7月に最初の治療薬が薬事承認され、現在3種類の治療薬が承認されている。それに伴い、多くの地域で拡大新生児スクリーニングの対象疾患にSMAが加えられ、福岡県でも2023年6月から拡大スクリーニングが始まっている。今回、スクリーニングでSMAが陽性であった場合、どのように確定診断し、治療していくか知識をup-dateする。

 

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10月クリニカルカンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

 

日 時:令和6年10月21日(月)18:00~

場 所:産業医科大学2号館 2208教室

テーマ:令和6年度産業医科大学小児科掲載症例論文報告会

 

Highest impact factor article

  • Hirakawa J, Kawamura M, Hoshina T, Taniguchi M, Kondo H, Satake H, Nawata A, Tsuneoka H, Kusuhara K.A pediatric case of disseminated Bartonella henselae infection accompanied by multiple intracranial lesions. Pediatr Infect Dis J 2024; 43: e63-65.

 

  • Ishii M, Hoshina T, Fujimoto T, Hanaoka N, Konagaya M, Shimbashi R, Takanashi S, Arai S, Tanaka-Taya K, Kusuhara K. A pediatric case of encephalopathy with hypoglycemia induced by coxsackievirus A4 infection. Pediatr Infect Dis J 2024, Sep 1;43(9):e324-e326.

 

  • Watanabe S, Hoshina T, Miyamoto T, Suga S, Komatsu K, Tajiri R, Kusuhara K. A preterm infant of congenital cutaneous candidiasis with elevated plasma (1, 3) β-D-glucan level. Pediatr Infect Dis J 2024, Jun 25.

 

Candidates of most impressive article of associated professor

 

  • Taku K, Ogata M, Hoshina T, Maruyama H, Yoshida A, Kusuhara K. Serial changes in B-cell subsets and immunoglobulin G4 levels in paragonimiasis. Pediatr Int 2024; 66: e15727.

 

  • 清水 大輔、宗内 淳、田中 惇史、池田 正樹、松本 匡永、峰松 優季、峰松 伸弥、古賀 大貴、杉谷 雄一郎、渡邉 まみ江、上村 哲郎・肺分画症の異常血管に対するIMPEDE塞栓プラグを用いた術前塞栓の経験・Journal of JCIC、2024;9、No. 1:1-4

 

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産業医科大学小児科学講座

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9月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日 時:令和6年9月26日(木)18:00~

場 所:産業医科大学2号館 2208教室

テーマ:令和5・6年度産業医科大学小児科掲載原著論文報告会

 

Highest impact factor article

1.Fukuda T, Shimono M, Suga R, Igarashi R, Yoshino K, Fujino Y, Tsuji M, Ishitsuka K, Sanefuji M, Ohga S, Kusuhara K;

Japan Environment and Children’s Study Group. The effect of parental age on child development at 36 months: Insights from the Japan environment and children’s study.

Res Dev Disabil. 2024

 

 

Candidates of most impressive article of associated professor

1.Kuwamura M, Tanaka K, Onoda A, et al.

Measurement of Bisphenol A Diglycidyl Ether (BADGE), BADGE derivatives, and Bisphenol F Diglycidyl Ether (BFDGE) in Japanese infants with NICU hospitalization history.

BMC Pediatr. 2024;24(1):26. Published 2024 Jan 8. doi:10.1186/s12887-023-04493-1

 

2.Kawamura M, Shimono M, Suga R, Yoshino K, Fujino Y, Tsuji M, Sanefuji M, Ohga S, Hoshina T, Kusuhara K.

Japan Environment and Children’s Study (JECS) Group. Occupational exposure of pregnant women to refined oil and infant wheezing: Japan environment and children’s study findings.

Clin Exp Allergy. 2023 Dec;53(12):1302-1306. doi: 10.1111/cea.14404. Epub 2023 Oct 10. PMID: 37817428.

 

3.守田 弘美、本田 裕子、赤尾 健一、楠原 浩一

長期入院児童・生徒に対する学習支援状況

日本小児科学会雑誌.2024 ; 128 : 961-967

 

4.白山 理恵, 柏原 やすみ.

九州沖縄ブロックの血友病診療連携の取り組み~血友病性関節症における整形外科との連携拡充~.

日本血栓止血学会誌 2024: 35(1); 71-77.

 

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第18回八幡地区病院小児科合同カンファレンスのお知らせ

【第18回八幡地区病院小児科合同カンファレンス】

日 時  : 令和6年9月9日(月)19時~

場 所  : 産業医科大学2号館2208教室

テーマ : 気道疾患、気道異物、気道緊急症例

 

  1. 摘出後に予防的挿管管理を行なった気道異物の1例

北九州市立八幡病院小児科 竹井 文哉 先生、小林 匡 先生

 

  1. 長期間持続した嗄声の増悪を契機に喉頭乳頭腫と診断した1例

産業医科大学小児科 村川 沙織 先生、多久 佳祐 先生

 

  1. 無気肺の精査中に診断し、気管支鏡下に摘出した気管支結石の幼児例

JCHO九州病院小児科 高田 直樹 先生、松倉 幹 先生

 

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第31回西日本肥満学会

7/13-14 久留米で第31回西日本肥満学会がありました。桑村先生は若手臨床研究奨励賞の候補に選ばれ、内科の先生方に混じって立派に発表されました。
7/14 第59回小児インスリン治療研究会が福岡で開催されました。産業医大が第6コホートの代表となり、今後五年間事務局を担当します。第6コホートでは1100人以上のT1DMの小児が全国から登録されました。世界に向けたコホートデータの発信を目標に、頑張っていかないと、と気が引き締まりました。
7/15 第29回日本小児思春期糖尿病学会が九州大学でありました。緒方先生がポスター発表をされ、初めての現地でのポスター発表とは思えないほど立派に質疑応答にも対応していました。
山笠に負けないほど暑い三日間でした。
執筆者:齋藤玲子

7月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日 時 : 令和6年7月25日(木)18:00~

場 所 : 産業医科大学2号館2205教室

担 当 : 血液班

演 者 : 宮本智成、樋口尚子、本田裕子

テーマ : 好中球減少症のマネージメント ~それって先天性?それとも後天性?~

要 旨 : 日常診療において、好中球減少症の乳児を経験したことのある先生は多いのではないでしょうか。感染を繰り返している例もあれば、たまたま施行した血液検査で発見される例も少なくありません。一般に好中球減少症は末梢血中の好中球絶対数(ANC)が1,500/µL未満と定義されていますが、臨床的に易感染性が問題になるのはANCが500/µL未満のときです。特に乳幼児では重症先天性好中球減少症(Severe Congenital Neutropenia、SCN)と自己免疫性好中球減少症(autoimmune neutropenia, AIN)との鑑別が必要となります。このセミナーでは、症例を紹介しながら、好中球減少症の患者さんの診療時にどのように鑑別をしていけばよいか、概説したいと思います。

 

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6月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

日 時 : 令和6年6月27日(木)18:00~
場 所 : 産業医科大学2号館2208教室 
担 当 : 内分泌・代謝
演 者 : 齋藤 玲子、桑村 真美、池上 朋未
テーマ : 日常診療に潜む骨系統疾患
要 旨 : 骨系統疾患では、低身長、プロポーションの異常(四肢短縮、体幹短縮)、骨格変形(O脚、X脚)、易骨折性などを認める。青色強膜、歯牙異常、家族歴など特徴的な所見を認める疾患もあるが、易骨折性のみの場合は虐待との鑑別など、診断に苦慮することも多い。近年、一部の骨系統疾患では、遺伝子診断や治療の選択肢も増えており、より早期の適切な診断が望まれる。本セミナーでは、比較的頻度が高い易骨折性を呈する骨系統疾患である、くる病、骨形成不全症、低ホスファターゼ症について、病歴聴取や身体所見の取り方のポイントを中心に、虐待との鑑別についても概説する。

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