1月のセミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日 時 : 令和 5年 1月 19日(木) 18:00~

場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室

講 師 : 佐賀大学医学部小児科教授 松尾 宗明 先生

演 題 :  もやもや病の病態解析

要  旨  :  もやもや病は病理学的には内頚動脈終末部を中心とする動脈の内膜肥厚による進行性の内腔狭窄を呈する。疾患感受性遺伝子としてRNF213が同定されたが、その機能については不明な点が多く、もやもや病の病態へどのように関与しているかについては明らかではない。私たちは患者血管での病理学的検討をもとに血管内皮細胞と細胞外マトリックス、血流せん断応力に着目して仮説を立て、患者由来iPS細胞を用いた病態解析を行ってきた。本講演では、もやもや病の病態解析についてのこれまでの研究の流れを含めて、私たちの研究成果について紹介したい。

 

1月のクリニカルカンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

日 時 : 令和5年1月16日(月)19:00~

場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室

担 当 : 血液凝固・膠原病グループ

演 者 : 白山 理恵

テーマ: 女性・女児の血友病とvon Willebrand病 「過多月経を我慢していませんか?」

要 旨 : 1984年、当院に血友病センターができてから約40年が経過した。男性血友病患者の治療が年々発展してきた一方で、血友病保因者の女性たちの出血に対する診断・治療やvon Willebrand病の診断・治療は数十年前から変化がない取り残された課題であった。特に女性特有の出血である過多月経については、海外と比較しても自覚のなさ、低用量ピルの普及率の低さなどから治療につながってこなかった。この課題に対して2018年に国際血栓止血学会から凝固因子活性の低い保因者女性は「女性血友病」として医療ケアの対象になることが提言され、日本でも女性血友病の報告数が増加している。また、2021年には日本国内で初のvon Willebrand病のガイドラインが発表され、女性の過多月経に対する項目も記載されている。当科でも最近、過多月経を我慢していた女児・女性の治療介入例が増えてきている。最近経験した過多月経を呈する凝固異常症(女性血友病、血友病保因者、von Willebrand病)の症例を通して過多月経のスクリーニング、診断、凝固異常症の場合の治療について紹介する。

 

12月クリニカルカンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

 

日 時 : 令和4年12月12日(月)19:00~

場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室

 

演者1: 島本 太郎

テーマ: 九州大学病院での研修報告報告(NICU、総合グループでの研修を終えて)

要 旨 : 2021年10月から2022年9月までの1年間、九州大学病院 小児科に国内留学を行った。前半6か月は後期レジデント研修としてNICU、病棟の総合グループに3か月ずつ、後半6か月は専門研修として病棟では内分泌・代謝・遺伝・循環器の患者をメインに外来診療を行いながら月2回のNICU当直、月1回の病棟当直を担当した。当院との比較を交えながら私の1年間の経験を共有する。

 

演者2: 眞鍋 舜彦

テーマ: 北九州地区の総合病院での経験〜それぞれの特徴と役割について〜

要 旨 : 2021年10月から6か月間、2022年4月から6か月間、それぞれ北九州市立八幡病院、北九州総合病院で、さらに2022年10月から1年間の予定でJCHO九州病院にて研修を行っている。北九州市立八幡病院では一般小児グループとして外傷を含めて様々な疾患を経験し、超音波研修を通して理解を深めることができた。北九州総合病院ではこの4月からメンバーが大きく変わり、同心協力して業務にあたった。JCHO九州病院では小児循環器グループに所属している。ここでは先天性心疾患などの患者が九州山口を中心に全国から紹介され、初診から周術期、成年期の管理を経験できている。この1年間の経験を通して、北九州地区のそれぞれの病院の役割を私なりに考え、これからの医師生活に活かしていく。

 

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産業医科大学小児科学教室

〒807-8555 福岡県北九州市八幡西区医生ヶ丘1-1

Tel:093-691-7254 Fax:093-691-9338

e-mail:j-syoni@mbox.med.uoeh-u.ac.jp

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11月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日 時: 令和4年11月24日(木)18:00~

場 所: 産業医科大学2号館3階 2301教室

 

演者1: Asmaa Abushawish

テーマ: Environmental factors affecting change of upper respiratory tract microbiota in young children

要 旨 : I have been conducting research in the pediatric department of University of Occupational and Environmental Health since April 2018. In the first year, 2018-2019 I was training as a researcher. From 2018 till now I am a graduate student in the pediatric department. During these years, I had the opportunity to be part of the clinical research at the pediatric department and I learned many things about the research field. Besides, I was able to learn and understand Japanese culture and adapt with it. Based on this, I will present my journey in Japan as a graduate  and a foreigner student. I will talk about my study and share the results with you. Also, I’m going to talk about my journey from my country to Japan and the difficulties during this journey and introduce some about my culture.

 

演者2: 菅 秀太郎

テーマ: 産業医義務年限期間における小児科医としてのキャリア形成

要 旨 : ご存じの通り産業医大出身者は就学資金の貸与を受けた期間(6年間)の1.5倍の期間(9年間)産業医等の職務に従事することが必須であり、この9年間のうち最低2年間は専属産業医または勤労者医療総合センター及び過労死等調査研究センター、厚生労働行政機関に従事することが義務付けられている。臨床医にとってこの2年間が鬼門であることは言うまでもなく、産業医と小児科医をどのようなバランスで過ごすかは難しい。私は、専属産業医として株式会社SHIMANOで勤務する傍ら、社会人大学院として神戸大学小児科で研鑽を積んだ。ちょうどコロナ禍に突入し当初イメージしたものと大きく乖離したが、どちらも学ぶべきことが多い期間だった。研究報告会の場であるが、これから産業医義務年限を過ごされる先生方へ向けて産業医期間の過ごし方にも参考になればと考えている。

 

11月クリニカルカンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

 

日 時 : 令和4年11月14日(月)19:00~

場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室

担 当 : 内分泌・代謝グループ

演 者 : 桑村真美、齋藤玲子

テーマ: 成長曲線から読み解く内分泌疾患

要 旨 : 成長障害を来たす疾患には、内分泌疾患、骨系統疾患の他、消化器疾患、循環器疾患、など器質的な疾患が原因の場合も多く、鑑別のためには、成長曲線の記載することが必要不可欠である。同じ身長SD値でもそれ以前との比較や各年齢に応じた評価が重要である。今回のCCでは、成長曲線が診断のきっかけになった症例数例を交えながら、成長に関する基本事項および評価法、成長障害をきたす疾患について概説する。

 

10月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日 時 : 令和4年10月27日(木)18:00~

場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室

担 当 : 神経グループ

演 者 : 重田 英臣、五十嵐 亮太、福田 智文

テーマ: 神経線維腫症 up-to-date

要 旨 : カフェ・オ・レ斑は日常診療でしばしば遭遇する皮膚症状であり、カフェ・オ・レ斑を呈する代表疾患として神経線維腫症1型が挙げられる。近年、日本皮膚科学会から神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)診療ガイドライン2018が発表された。また、2020年に米国において症候性・手術不能な叢状神経線維腫を有する2歳以上の神経線維腫症1型に対してセルメチニブが承認され、我が国でも承認が期待される。今回のセミナーでは神経線維腫症の診断から治療の最前線を提示する。日常診療でしばしば遭遇する疾患であり、知識をup-dateする。

 

10月クリニカルカンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

 

日 時:令和4年10月17日(月)19:00~

場 所:産業医科大学2号館 2208教室

テーマ:令和4年度産業医科大学小児科掲載症例論文報告会

 

Highest impact factor article

1.Manabe T, et al.

A pediatric case of congenital neutropenia with SRP54 gene mutation in which monocytosis and gingival swelling were useful in differentiating from autoimmune neutropenia.

Pediatr Blood Cancer 2022; 69: e29648.

 

 

Candidates of most impressive article of professor

1.Kawase M, et al.

Case report: Japanese siblings of cystic fibrosis with a novel large heterozygous deletion in the CFTR gene.

Front Pediatr 2022; 9: 800095.

 

2.Kawahara F, et al.

Hemophilic pseudotumor of the maxillary sinus in an inhibitor-positive patient with hemophilia A receiving emicizumab: a case report.

Int J Hematol 2022; 115: 906-912.

 

3.Ogata M, et al.

Early diagnosis of neonatal-onset cyclic vomiting syndrome,

Nagoya J Med Sci 2022, in press.

 

4.斉宮 真理ら.

血液透析を導入し安定した経過を辿っているメチルマロン酸血症の1例.

特殊ミルク情報 2022; 57: 10-13.

 

5.宮本 智成ら.

極低出生体重児の大動脈縮窄症に対して経皮的大動脈バルーン拡張術後に外科治療を行った 1 例.

J Pediatr Cardiol Card Surg 2022; 38: 54-60.

 

 

9月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日 時:令和4年9月29日(木)18:00~

場 所:産業医科大学2号館 2208教室

テーマ:令和3・4年度産業医科大学小児科掲載原著論文報告会

 

Highest impact factor article

 

1.Suga S, et al.

Long use of continuous positive airway pressure protects against the development of treatment-requiring retinopathy of prematurity.

Sci Rep. 2022; 12: 7799.

 

 

Candidates of most impressive article of professor

1.Mizuki K, et al.

Association between work attendance when experiencing fever or cold symptoms and company characteristics and socioeconomic status in the COVID-19 pandemic in Japanese workers: A cross-sectional study.

J Occup Environ Med 2022; 64: e109-e113.

 

2.Honda Y, et al.

A retrospective analysis of azacitidine treatment for juvenile myelomonocytic leukemia.

Int J Hematol 2022; 115: 263-268.

 

3.Nakamoto T, Hoshina T, et al.

Systemic corticosteroid as an adjunctive treatment for lower respiratory tract infection in children with severe motor and intellectual disabilities.

J Infect Chemother 2022; 28: 384-388.

 

4.Shimizu D, et al.

The possible association between epidemics of hand-foot-and-mouth disease and responsiveness to immunoglobulin therapy in Kawasaki disease.

Front Pediatr 2022, in press.

第14回八幡地区病院小児科合同カンファレンスのご案内

【第14回八幡地区病院小児科合同カンファレンス】

 

日 時  : 令和4年9月12日(月)19時~

場 所  : 産業医科大学2号館2208教室

テーマ :外科との連携が有用であった事例

1.心不全増悪として転院搬送され、中腸軸捻転の診断で緊急手術をおこなった21トリソミーの新生児例

JCHO九州病院小児科 大村 隼也 先生

2.外傷の初期診療における他科との連携

北九州市立八幡病院小児科 柳原 千秋 先生

3.食道狭窄の2症例

産業医科大学小児科 煙草谷 ひかる 先生、守田 弘美 先生、本田 裕子 先生

 

7月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日 時 : 令和4年7月28日(木)18:00~

場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室

担 当 : 血液腫瘍グループ

演 者 : 樋口尚子、守田弘美、中島健太郎、本田裕子

テーマ: 小児科医が知っておくべき、ダウン症に合併した血液疾患の管理

~ダウン症の赤ちゃんがうまれたら…~

 

要 旨 : Down症は最も頻度が高い染色体異常のひとつで、先天性心疾患、消化器疾患、てんかんなど様々な疾患を合併します。その中でも、白血病を発症するリスクが高く、健常児の約10~20倍といわれています。新生児期には、ダウン症の約10%に「一過性骨髄異常増殖症(TAM)」がみられます。通常TAMは自然寛解しますが、まれに致死的になることがあります。また自然寛解した後も、約20%が4歳までに急性骨髄性白血病(ML-DS)を発症します。このTAMからML-DSに進行する過程は、白血病の多段階発症のモデルとして研究がすすんでいます。今回のセミナーでは、当院で経験したTAM症例とML-DS症例を提示し、TAMとML-DSの治療の現状と課題について言及したいと思います。

 

Down症は小児科医にとって身近な存在であり、小児血液腫瘍科医、新生児科医のみならず、多くの施設の若手の先生方にもご参加いただければと思っています。