6月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

日 時 : 令和3年6月24日(木)1800

場 所 : 産業医科大学2号館 2 2208教室

担 当 : 内分泌・代謝グループ

演 者 : 島本太郎、多久 葵、齋藤玲子

テーマ: これだけはおさえておきたい!糖代謝異常

     ~1型糖尿病について、低血糖の鑑別について~

要 旨 : 1921年にカナダ人の研究者チームによりインスリンが発見され、1型糖尿病の予後は劇的に改善した。1型糖尿病に対する治療は現在もインスリン療法のみであるが、新たなインスリン製剤の開発に伴い、以前のインスリン固定打ちから、カーボカウントを用いたインスリン療法が主流となり、また近年様々なデバイスも登場し、治療がより複雑化している。

インスリン発見100周年であるこの機会に、ガイドラインに基づいた初発時の糖尿病性ケトアシドーシスの対応、その後の1型糖尿病の治療や管理について、おさえておくべき最新の情報を解説する。また、あわせて糖代謝異常として特に外来で遭遇する機会の多い低血糖の鑑別についても本セミナーで簡単に概説をする。

 

6月クリニカルカンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

日 時 : 令和3年6月14日(月)19:00

場 所 : 産業医科大学2号館 2 2208教室

担 当 : 新生児グループ

演 者 : 荒木 俊介

テーマ: 治療可能となったNICUで診療する骨系統疾患Update

要 旨 : 近年、いくつかの骨系統疾患においては分子レベルでの病態の解明が進み、疾患特異的な治療が開発されている。低ホスファターゼ症は血清アルカリホスファターゼ値の低下と骨石灰化障害を特徴とする疾患であるが、酵素補充薬の導入により従来は早期に死亡していた重症例の救命が可能となった。また、X連鎖性低リン血症性くる病は、線維芽細胞成長因子23(FGF23)の過剰産生が病態の基盤となるが、2019年に他のくる病と鑑別するためのFGF23測定が保険適用となり、さらに新規治療薬としてFGF23抗体が導入された。頻度の高い軟骨無形成症については2019年に日本小児内分泌学会から「軟骨無形成症診療ガイドライン」が発表され、治療法として成長ホルモン、四肢延長術が記載されているが、全く新しい治療法としてCNPアナログの臨床試験が進行中である。

 今回のカンファレンスではこれまでNICUで診療した骨系統疾患を提示するとともに、最近歯科との連携により診断した歯限局型の低ホスファターゼ症の症例についても解説する。

5月カンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】
日 時 : 令和3年5月10日(月)19:00~
場 所 : 産業医科大学2号館2階 2208教室
担 当 : 神経グループ
演 者 : 柴原淳平、福田智文、石井雅宏
テーマ: 抗N-methyl-D-aspartate(NMDA)受容体抗体脳炎

要 旨 :抗NMDA受容体抗体脳炎は2007年に提唱され、当初は卵巣奇形腫を有する若年女性に好発する稀な自己免疫性脳炎と考えられていた。しかしその後、発症頻度は比較的高い疾患であること、男女を問わずあらゆる年齢層で発症し得ること、小児でも稀ではないことが明らかになってきている。急性脳炎に遭遇した際、①鑑別として感染性脳炎以外に自己免疫性脳炎も挙がること、②腫瘍合併例では腫瘍切除が有効なため腫瘍検索が重要であることを知っておく必要がある。

今回のクリニカルカンファレンスでは、卵巣奇形種合併抗NMDA受容体抗体脳炎の一例を紹介し、疾患概念、臨床症状、治療戦略について解説する。

4月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日 時: 令和3年4月19日(月)18時~

場 所: 産業医科大学2号館 2 2208教室

担 当: 感染・免疫グループ

演 者: 保科 隆之

テーマ:「VPD(ワクチンで予防可能な疾患)の現況報告」

要 旨: 201912月に中国の武漢で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染した患者が初めて確認されて以来、世界は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に翻弄され続けている。ただ、約1年後の202012月に新型コロナウイルスワクチンの接種が開始され、接種率上昇によりCOVID-19がコントロールされつつある国もあるなど、明るい話題も出てきている。この新しいVPDの現況は日々更新されており、セミナー開催日時点での状況について報告する。

一方、医療従事者は、COVID-19以外のVPDの現況についても把握しておく必要がある。本セミナーでは、COVID-19以外のVPDのうち、動向を把握しておくことが勧められる疾患(ロタウイルス胃腸炎、ムンプスウイルス感染症、百日咳、風疹、子宮頸がん)についても概説する。

 

 

3月セミナーのお知らせ

日 時: 令和3年3月25日(木)19時~
場 所: 産業医科大学2号館 2階 2208教室
演 者: 地域医療機能推進機構 九州病院 小児科(循環器小児科部長) 宗内 淳 先生

テーマ:「こどもの胸痛」

要 旨:小児の日常診療や救急外来では胸痛は最もありふれた症状の一つです。小児循環器専門外来ではおよそ15%が胸痛を主訴として受診されます。成人のそれとは異なり小児では狭心痛が生じることはまずありません。小児の胸痛において99%は心臓由来の症状ではないのです。しかし残りの1%には心筋炎、心筋症、肺高血圧症、冠動脈奇形など重篤な心疾患が隠れていることも事実ですから、おのずと不必要な検査も増えてしまいます。単純なありふれた症状に対して標準化された対応をする試み、Standardized Clinical and Management Plans(SCAMPs)という概念が、この「小児の胸痛」において提唱されています。みんなでこの胸痛に向き合ってみましょう。

第11回八幡地区病院小児科合同カンファレンスのお知らせ

日 時  : 令和 3年3月8日(月)19時~
場 所  : 産業医科大学2号館2208教室
テーマ : 各施設における新型コロナウイルス感染症対策と症例の報告

症例提示
1. 各施設における新型コロナウイルス感染症対策の紹介
1) 産業医科大学病院 多久 佳祐 先生
2) 北九州市立八幡病院 白川 忠信 先生
3) 済生会八幡総合病院 佐藤 哲司 先生

2. 新型コロナウイルス感染症症例の報告
1) 北九州市立八幡病院 吉田 峻 先生
2) 済生会八幡総合病院 佐藤 哲司 先生

2月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

日時:令和3225日(木)1800
場所:産業医科大学2号館22208教室
担当:新生児グループ
演者:市川俊、田中健太郎、清水大輔
テーマ:慢性肺疾患

要旨:慢性肺疾患は、早産児にとって呼吸器予後や神経学的予後にも関連する重要な合併症である。新生児医療の進歩により、未熟な児の救命が可能となった結果、慢性肺疾患に移行する児が増えている。一方で、慢性肺疾患の定義・分類は、治療や予後の変化に伴い、定義通りに分類できない症例が多いことが明らかとなってきている。それに伴い、近年、従来の定義・分類の見直しが国内外で議論されている。

今回のセミナーでは慢性肺疾患の定義・分類の変遷や適正化に向けた取り組み、新たな管理・治療方法、予後等について解説する。

 

2月クリニカルカンファレンスのお知らせ

 【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

 

日時:令和3年2月8日(月)1900

場所:産業医科大学2号館22208教室

担当:腎グループ

演者:神田里湖、斉宮真理

テーマ:小児特発性ネフローゼ症候群の治療の現状~ガイドライン2020を紐解く~

要旨:小児特発性ネフローゼ症候群は、小児腎臓病領域において重要な疾患の一つであり、一般診療で経験することが多い疾患である。免疫抑制療法の発達により寛解率の改善や再発の抑制が可能となったが、未だ難治例が存在する。ガイドライン2013の普及は治療の均てん化に寄与したが、急性期の合併症や難治例の長期的な戦略においては、個々への対応が必要であり、苦慮することも多い。 今回のクリニカルカンファレンスでは、急性期にAKIを合併したネフローゼ症候群の一例を紹介し、ネフローゼの急性期の病態について考察する。また新しく改定されたガイドライン2020についても解説する。

 

1月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日時:令和3121日(木)1900

場所:産業医科大学2号館22201教室

講師:産業医科大学病院 小児外科診療科長 江角 元史郎 先生

テーマ:小児外科医が考えた進化と栄養

 

要旨:医師として臨床に携わっていると、疑問に思うことが少なくない。なぜ三大栄養素はこの三つなのか?、なぜNPC/N比を保たないといけないのか?、なぜ糖質制限が話題になるのか?、なぜサルコペニアが予後不良因子になるのか?、なぜDHAが体に良いのか?、なぜ必須アミノ酸は合成されないのか?なぜ先天性疾患の発生割合は一定なのか?これらの疑問(問題)は、ヒトゲノムが解析されて久しい現代、そしてプロテオームなどのオミクス解析が進んだ現代においても簡単には回答されていないと思われる。この理由として、これらは現在の生物を詳細に解析するだけでは回答できない問題だからではないかと考えた。今回、コロナ禍で生じた時間を利用して、栄養と進化について勉強し、これらの疑問(問題)について自分なりの解釈を得たので報告したい。