日 時:平成28年2月4日(木)18:00~
場 所:産業医科大学2号館 2階 2201教室
担 当:産業医科大学小児科学 新生児グループ
演 者:金城 唯宗
テーマ:Transient abnormal myelopoiesis (TAM)の疫学、病態、治療に関する最新知見
要旨:Transient abnormal myelopoiesis(TAM, 一過性異常骨髄増殖症)はダウン症の新生児の
約10%に発症する一過性の類白血病反応であり、4年以内にその20~30%が急性巨核球性
白血病に進展する。発症の分子機構としてX染色体上のGATA1の遺伝子変異が明らかと
なっているが、詳細な仕組みは解明されていない。TAMは自然寛解例が多いが、一部は
致死的な肝線維症を発症する。治療として、近年では化学療法の有効性が報告されて
いるが、充分とは言えない状況である。今回、TAMの疫学や病態を概説し、治療に関し
て自験データも交えて検討する。