12月のカンファのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

 

日 時 : 令和元年129日(月)19:00

場 所 : 産業医科大学2号館2 2208教室

 

演 題1:九州大学病院PICU研修報告 ~小児の三次救急・集中治療の現状~

演 者 : 多久 佳祐

要 旨 : 小児における重症患者へのアプローチとして初期治療、搬送・集約化、集中治療と3つのステップに分けることができる。しかし重症小児患者は少なく、集約化されていない場合、施設毎に症例や経験を集積できず治療成績が向上しない。そのためPICUなど集約化された専門の施設での治療が望ましいとされている。

 当院ではPICUとしての施設がなく、集中治療の経験に乏しい。今回、九州大学病院PICUで第一次から三次の救急医療と集中治療に携わり、重症患者に対する当院での今後の在り方について考える。

 

演 題2:聖路加国際病院に国内留学をして 〜血液診療の経験と学びの機会〜

演 者 : 水城 和義

要 旨 : 201810月から1年間、小児血液腫瘍の中心的な病院である聖路加国際病院で、国内留学の機会を頂くことができました。聖路加はTCCSG(東京小児血液がん研究グループ)の拠点病院で、研究会や勉強会が活発に行われており、都内の様々な病院の先生方が小児血液腫瘍の研修に来られています。また、移植カンファレンスや多職種でのカンファレンス、500回を超える伝統的な抄読会などが行われており、発表の機会も多く頂きました。臨床でもハプロ移植をはじめ、貴重な症例の経験をさせて頂きました。今回の経験をご紹介し、また、少しずつ大学で還元していければ幸いです。

 

11月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

日 時 : 令和元年11月28日(木)18:00~
場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室
担 当 : 産業医科大学小児科 感染・免疫グループ
演 者 : 小川 将人、保科 隆之
テーマ: 環境因子および微生物学的因子からみる川崎病の病因および治療反応性

要 旨: 川崎病の発症には、宿主の遺伝的背景が関与していると考えられており、最近は免
疫機能に関与する遺伝子の網羅的解析が盛んにおこなわれている。その一方で、毎年のよ
うに患者数の季節変動があることから、何らかの環境因子が関与していることも推測される。
我々は、北九州市内の医療機関の協力を得て行った川崎病症例を対象とした研究で、患者
数の季節変動だけでなく、免疫グロブリン大量療法不応例の出現頻度が季節によって異なる
ことを示した。この結果から、川崎病発症のみなならず、治療反応性についても環境因子が
関与している可能性が示唆された。
本セミナーでは、川崎病の発症および治療反応性への環境因子の関与について行われた
過去の研究の紹介と、当教室で進める予定の川崎病患者の腸内細菌叢解析の概要を説明
する。