日 時:平成26年12月15日(月)19:00~
場 所:産業医科大学図書館2階 2201教室
担 当:産業医科大学小児科学教室;
神経グループ 松田 夢子、石井 雅宏、福田 智文、下野 昌幸
テーマ:低身長、発達遅滞、小頭症から診断に至ったCockayne症候群の姉弟例
要 旨:Cockayne症候群(CS)は常染色体劣性遺伝する1-2人/100万人に発症する稀な疾患である。臨床症状は、低身長、精神発達遅滞、小頭症、失調、網膜色素変性症、感音性難聴、早発老化徴候、腎機能障害、日光過敏症等、多岐にわたる。しかしそれらの症状は同時期に表れるものではなく、疑いを持って診療に当たらなければ診断は難しい。我々は3歳時に姉が低身長で受診し、精神発達遅滞、小頭症、網膜の色調が灰白色あり、CSを疑った女児をフォローしてきた。同児の弟に過度の日焼けを認めたことから両親から診断依頼を受け、紫外線感受性テストと遺伝子検査から確定に至った。CSの臨床経過、診断方法、最近の治療法について紹介する。