5月セミナーのお知らせ

日 時:平成27年5月7日(木)18:00~

場 所:産業医科大学図書館3階 2301教室

担 当:神経グループ:下野昌幸、千手絢子、石井雅宏

テーマ:積極的治療が可能になった疾患:結節性硬化症の最近の知見

 

要 旨:

結節性硬化症は9番、16番上にあるTS遺伝子異常から細胞増殖因子抑制作用をもつm-TORの機能異常から起こる。各年代で様々な臓器に異常をきたす可能性があり、最重度心身障害児から通常の社会生活を送る人まで様々な程度の疾患重症度スペクトラムを持つ。社会生活を送る上での大きな問題は、合併するてんかん、自閉症、知能低下の程度と相関する。2013年欧州でm-TOR阻害薬のエベロリムスが患者に使用されるようになり、本邦でも2014年から結節性硬化症に合併する上衣下巨細胞性星細胞腫、腎血管筋脂肪腫、にも適応となった。この様な症例にエベロリムスを使用したところ、てんかん発作の減少、自閉症症状の改善も認められ、結節性硬化症の根治にも期待できる薬剤として注目されている。今回は症例を交えて結節性硬化症という疾患について検討したい。

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