日時:平成26年5月12日(月)19:00~
場所:産業医科大学図書館2階 2208教室
担当:産業医科大学小児科学教室 新生児グループ
金城 唯宗、市川 俊、菅 秀太郎
テーマ:「輸血後関連壊死性腸炎」
今回のクリニカルカンファレンスのテーマは輸血後関連壊死性腸炎です。壊死性腸炎は、極低出生体重児の約10%(欧米)に発症し、死亡率が高く治療に難渋する疾患です。病態は完全には解明されておらず、免疫学的機序、感染、虚血と再還流、カテーテル留置、過剰な経腸栄養、インドメタシン投与など複合的と考えられています。その中で近年、輸血が壊死性腸炎の独立した危険因子として注目されいます。今回、在胎29週6日、出生体重768gで出生した超低出生体重児で、日齢29に輸血実施し、同日に壊死性腸炎を発症した症例を経験しました。壊死性腸炎の概説とともに、輸血後関連壊死性腸炎の特徴および推測されている病因を紹介いたします。