7月セミナーのお知らせ

日 時 : 平成30年7月12日(木)18:00~
場 所 : 産業医科大学図書館3階 2301教室
担 当 : 神経グループ
演 者 : 福田智文、石井雅宏、五十嵐亮太
テーマ: 脊髄性筋萎縮症の最新知見
要 旨 : 脊髄性筋萎縮症は、脊髄および下位脳幹における進行性の運動ニューロンの脱落を特徴とする疾患であり、重症で進行性の筋萎縮や筋無力を引き起こします。最も重篤なタイプの乳児型は最終的に麻痺状態となり、気管切開を行い人工呼吸管理なしでは長期生存は望めず、診断しても治療法のない神経難病の一つでした。しかし、2017年8月より脊髄性筋委縮症の治療薬であるヌシネルセンナトリウム(スピンラザ®)が販売され、状況は大きく変わりました。今回のセミナーでは3人の演者が脊髄性筋萎縮症の病態や診断、ヌシネルセンナトリウムの効果と投与の実際、脊髄性筋萎縮症を含むフロッピーインファントの鑑別診断について概説いたします。

7月クリニカルカンファレンスのお知らせ

日 時:平成30年7月2日(月)19:00~
場 所:産業医科大学図書館2階 2208教室
担 当:感染・免疫グループ
演 者:川瀬 真弓、保科 隆之
テーマ:気管支拡張症の児を発見した場合に鑑別すべき疾患は?

要 旨:気管支拡張症は、何らかの原因で気管支が非可逆的に拡張してしまう呼吸器疾患である。小児期から気管支拡張症を呈することは比較的まれであり、発見した場合は、その原因を精査することが重要である。代表的な疾患としては嚢胞性線維症が挙げられるが、日本人での頻度は極めて低いため、通常の外来診療で巡り合うことはほとんどない。むしろ、原発性免疫不全や線毛機能異常が、気管支拡張症の発見を契機に診断されることの方が多いかもしれない。
本カンファレンスでは、発表者が診療を担当した嚢胞性線維症症例の診断までの経過を通じて、同疾患を疑うべきポイントを紹介する。また、その他の気管支拡張症の原因とそれを疑うべきポイントについても概説する。

6月セミナーのお知らせ

日 時: 平成30年6月28日(木)18時~
場 所: 産業医科大学図書館 2階 2208教室
担 当: 内分泌・代謝グループ
演 者: 島本太郎、桑村真美、齋藤玲子、久保和泰、川越倫子、山本幸代

テーマ: 急性副腎不全の診断と対応

要 旨: 急性副腎不全(副腎クリーゼ)は、急激な糖質コルチコイド欠乏により生じる致死的病
態で、内分泌性クリーゼの代表的疾患である。副腎不全を有する患者が、感染症などを契機
に発症する場合もあるが、副腎クリーゼを契機に慢性副腎不全が診断され場合もあり、救急
初診対応が必要となる病態である。しかし症状・所見が非特異的である場合も多く、救急対応
において診断に難渋する場合も少なくない。今回のセミナーでは、副腎クリーゼを契機に診断
されたアジソン病の症例、感染症を契機に副腎クリーゼを発症した頭蓋咽頭腫術後の下垂体
機能低下症の症例を紹介する。急性副腎不全の診断、治療について概説し、予防のための
対応について考察する。