日 時:平成30年6月11日(月)19:00~
場 所:産業医科大学図書館2階 2208教室
担 当:新生児グループ
演 者:菅 秀太郎(小児科)、森 博士(産婦人科)
テーマ:当院で出生した臍帯動脈血pH7.0未満の症例における周産期背景及び児の経過と予後
要 旨:新生児低酸素性虚血性脳症(Neonatal Hypoxic-ischemic Encephalopathy: HIE)の発生率は出生数1000人に対して0.5-2人と決して高くない。しかし、脳性麻痺やてんかん、知的障害などの神経学的後遺症を高率に残すため、周産期医療における重要な課題であり続けている。出生時の臍帯動脈血pH7.0未満は新生児低体温療法登録事業の新生児低体温療法適応基準Aに含まれる項目であり、胎内での低酸素状態を反映する重要な指標の一つである。今回のクリニカルカンファレンスでは過去4年間の当院で分娩に至った出生時臍帯動脈血液ガス分析でpH7.0未満であった15症例を振り返る。周産期背景を産婦人科(MFICU)
側から、児の経過と予後を小児科(NICU)側から発表し、よりよい周産期管理を目指した議論の場にしたい。併せて、HIEの最新の話題についても紹介する。