10月クリニカルカンファレンスのお知らせ

日時:平成27年10月19日(月)19時〜

場所:産業医科大学2号館2201教室

担当:荒木 俊介

テーマ:

「国内留学を通して考えた大学病院のNICUとしてのidentity」

北九州総合病院小児科、産業医科大学小児科 荒木俊介

2014年4月から1年4か月間、埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター新生児部門へ国内留学をする機会を頂いた。埼玉県は人口一人当たりの医師数が最も少ない県であり、年間6万人近い出生数にもかかわらず分娩受け入れ可能施設の休止が相次ぎ、周産期医療は危機的な状況となっている。そのような社会背景から唯一の総合周産期センターである埼玉医科大学総合医療センター増床が求められ、国内最大級の規模であるNICU48床、GCU30床に、超早産児のみならず先天奇形、先天性心疾患、外科疾患を有した年間800人以上の入院を受け入れている。今回の国内留学により私個人としてこれまでの施設では経験することのできなかった多くの症例や治療方法を経験することが可能であったとともにNICU退院後の小児科との連携や在宅医療のシステム作り、大学としての人材確保や研究活動についても学ぶことができた。今回の国内留学の成果について大学病院のNICUに求められるものとしての視点も加え報告する。