2月クリニカルカンファレンスのお知らせ

 【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

 

日時:令和3年2月8日(月)1900

場所:産業医科大学2号館22208教室

担当:腎グループ

演者:神田里湖、斉宮真理

テーマ:小児特発性ネフローゼ症候群の治療の現状~ガイドライン2020を紐解く~

要旨:小児特発性ネフローゼ症候群は、小児腎臓病領域において重要な疾患の一つであり、一般診療で経験することが多い疾患である。免疫抑制療法の発達により寛解率の改善や再発の抑制が可能となったが、未だ難治例が存在する。ガイドライン2013の普及は治療の均てん化に寄与したが、急性期の合併症や難治例の長期的な戦略においては、個々への対応が必要であり、苦慮することも多い。 今回のクリニカルカンファレンスでは、急性期にAKIを合併したネフローゼ症候群の一例を紹介し、ネフローゼの急性期の病態について考察する。また新しく改定されたガイドライン2020についても解説する。

 

1月セミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日時:令和3121日(木)1900

場所:産業医科大学2号館22201教室

講師:産業医科大学病院 小児外科診療科長 江角 元史郎 先生

テーマ:小児外科医が考えた進化と栄養

 

要旨:医師として臨床に携わっていると、疑問に思うことが少なくない。なぜ三大栄養素はこの三つなのか?、なぜNPC/N比を保たないといけないのか?、なぜ糖質制限が話題になるのか?、なぜサルコペニアが予後不良因子になるのか?、なぜDHAが体に良いのか?、なぜ必須アミノ酸は合成されないのか?なぜ先天性疾患の発生割合は一定なのか?これらの疑問(問題)は、ヒトゲノムが解析されて久しい現代、そしてプロテオームなどのオミクス解析が進んだ現代においても簡単には回答されていないと思われる。この理由として、これらは現在の生物を詳細に解析するだけでは回答できない問題だからではないかと考えた。今回、コロナ禍で生じた時間を利用して、栄養と進化について勉強し、これらの疑問(問題)について自分なりの解釈を得たので報告したい。

 

1月クリニカルカンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】

 

日時:令和3118日(月)1900

場所:産業医科大学2号館22208教室

担当:血液凝固・膠原病グループ

演者:緒方愛実、伊藤琢磨

テーマ:紛らわしい皮疹 ~膠原病を疑うポイント~

 

要旨:小児診療において、皮疹は頻繁に出会う主訴であり、時に難解である。多くはウイルス性発疹症であり、加えて川崎病やIgA血管炎などの非感染性疾患による皮疹もしばしば経験する。一方で、小児リウマチ膠原病は日常診療では出会うことが少ない疾患群である。そして膠原病診療においても皮疹が重要であることは論を俟たない。すなわち、日常診療のなかで非典型的な皮疹、あるいは一見典型的に見える皮疹がいつもと違う経過をたどる、などの場合に膠原病というキーワードが頭をもたげてくると言えよう。今回は、ウイルス性発疹症と診断されていた若年性皮膚筋炎の一例を提示し、一般小児診療において膠原病を疑うポイントを概説する。