日 時:平成28年7月4日(月)19:00~
場 所:産業医科大学2号館 2階 2201教室
担 当:産業医科大学小児科学 感染・免疫グループ
演 者:伊藤琢磨 福田尚子 保科隆之
テーマ:この症状の犯人はパルボウイルスだった!!
~多彩な症状を呈するヒトパルボウイルスB19感染症~
要旨:ヒトパルボウイルスB19(パルボウイルス)は、伝染性紅斑を引き起こすことで小児科医にはなじみのある疾患であるが、その他にも多彩な症状や疾患を引き起こす。妊婦に感染した場合には、胎児死亡や胎児水腫に至ることがあり注意する必要がある。また、溶血性貧血を基礎疾患に持つ患者に感染すると急速に貧血が進行することも知られている。
本カンファレンスでは、パルボウイルスによる赤芽球ろうを契機に溶血性貧血が疑われた症例、ぶどう膜炎の精査中にパルボウイルス感染症が判明した症例およびパルボウイルス初感染による急性肝不全によってWilson病と診断された症例を提示し、パルボウイルスが引き起こす多彩な症状や疾患の発症メカニズムについて考察する。