【産業医科大学小児科クリニカルカンファレンス】
日 時 : 令和3年7月12日(月)19:00~
場 所 : 産業医科大学2号館 2階 2208教室
担 当 : 感染・免疫グループ
演 者 : 保科 隆之、多久 佳祐、緒方 愛実
テーマ: 忘れがちだけど意外に発⽣が多い寄⽣⾍症 –肺吸⾍症症例を経験して–寄生虫感染症
要 旨 : 寄生虫症は不衛生な環境において発症する頻度が高いと考えがちであるが、衛生環境の良い日本においても、まだまだ忘れてはいけない感染症の一つである。実際、アニサキスによる集団食中毒の発生件数は、毎年、国内の集団食中毒発生件数の上位であり、保育園などでの疥癬の集団発生も少なくない。さらに、重篤な感染症を引き起こすものの、鑑別上位に挙がらないため、診断に難渋することもある。
今回のカンファレンスでは、原因不明の両側膿胸の精査加療目的に入院し、肺吸虫症と診断された症例を経験したことをきっかけとして、寄生虫症の現況、診断のポイントなどを概説する。