12月クリニカルカンファレンスのお知らせ

日 時:平成28年12月19日(月)19:00~
場 所:産業医科大学図書館2階 2208教室
担 当:産業医科大学小児科学 神経グループ
演 者:五十嵐亮太、福田智文、千手絢子、下野昌幸

テーマ:Chronic inflammatory demyelinating polyradiculoneuropathy(CIDP)の1女児例

要 旨:CIDPは小児では稀な疾患であり、その診断と治療には苦慮する。今回我々はCIDPの
10歳女児例を経験したので経過を報告し、大人との違いをまとめたので報告する。症例は前医
受診1か月前から下肢筋力低下と両下肢先端の痺れを自覚し、徐々に悪化したため当科を紹
介受診した。深部腱反射消失、上下肢の運動知覚神経伝導速度遅延、脊髄造影MRIで馬尾神
経根の増強効果を認め、CIDPと診断した。経静脈的免疫グロブリン療法を施行したが2週間で
急速に悪化を認め、血漿浄化療法+副腎皮質ステロイド薬で改善を得た。CIDP治療は2013
年に日本神経学会からガイドラインが出されたが、小児の記載は1項目しかなく、治療法選択に
は課題が多い。