2月セミナーのお知らせ

日 時:平成29年2月2日(木)18:00~
場 所:産業医科大学図書館2階 2208教室
担 当:産業医科大学小児科学 新生児グループ
演 者:清水大輔、菅秀太郎、荒木俊介
テーマ:生児領域における非侵襲的呼吸器管理up date
要 旨:新生児慢性肺疾患(Chronic Lung Disease; CLD)の管理は早産児を対象とする新生児
医療における大きな命題であり続けている。未熟な肺に対する侵襲的な(invasive)人工呼吸器
管理によるVI(VentilatorInduced Lung Injury)がCLDの発症に関与することは議論の余地は
なく、新生児にも、利用可能な非侵襲的陽圧換気(noninvasive positive pressureventilation
:NPPV)の特徴を理解し早期にかつ有効的にNPPVを導入し、VLIを軽減することが予後の改善に
結びつく。本セミナーではNICU使用することが増えている下記の二つのNPPVについて当院での
使用経験をもとに概説する。
  Heated, Humidified High-Flow Nasal Cannula(HHHFNC)は加湿した酸素空気混合ガスを高流量
で鼻腔より投与する新しい酸素療法として登場した。高濃度酸素を正確なFiO2設定で投与可能で
あり、解剖学的死腔のウォッシュアウト効果や低圧ではあるが PEEP効果も期待でき新生児領域
でも広く普及している。
 一方、NAVA(Neurally Adjusted Ventilatory Assist)は横隔膜の神経信号(横隔膜活動
電位:Edi)を直接検知して、自発呼吸の強さに比例した換気補助を行う全く新しい呼吸モード
である。挿管中のみではなく非挿管時にもNIV (noninvasive )-NAVAとして使用可能であり、自
発呼吸と補助換気の同調性に優れ、急性期管理後のweaning法として新生児領域でも普及する
ことが期待される。

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