11月カンファレンスのお知らせ

【産業医科大学小児科カンファレンス】

 

日 時 : 令和2年11月9日(月)19時~

場 所 : 産業医科大学2号館2階2208教室

担 当 : 内分泌・代謝グループ

演 者 : 島本太郎、桑村真美、川越倫子、山本幸代

テーマ : O脚,X脚を契機に診断されるビタミン D 欠乏性くる病-リスク因子の検討―

要 旨 : ビタミンD欠乏症はO脚やX脚、歩容異常を契機に診断される「くる病」とテ

タニー症状を起こす「低カルシウム血症」に分けられます。近年のビタミンD欠乏症

は、日本を含めた先進国で再び増加傾向にあり、原因は母体ビタミンD不足、完全母乳

栄養、偏食、日焼け止め使用などがあります。複数の要因が重なっていることが多

く、アレルギーがないのに予防のため食品制限する場合、適切な代替食品の指導が行

われていない場合、乳児期に適切な離乳食を伴わない母乳栄養の遷延、幼児への自然

食志向や菜食主義など、養育過誤が背景にある場合も増加しています。この増加を背

景に、小児内分泌学会からは診断の手引き、さらに国際的コンセンサスも発表され、

診断や鑑別に必要な血清25水酸化ビタミンDやFGF23の測定も保険収載されており、

適切に診断を行う環境も整ってきています。

今回は、O脚、X脚を契機に診断されたビタミンD欠乏性くる病の症例を提示し、ビ

タミンD欠乏のリスク因子とくる病を予防する方法について解説したいと思います。

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