1月のセミナーのお知らせ

【産業医科大学小児科セミナー】

 

日時:令和4年1月20日(木)18:00~

場所:産業医科大学2号館2階2208教室

講師:大分大学医学部小児科学講座 教授 井原 健二 先生

テーマ:新生児の飢餓に関わる最近の知見:タンデムマスからオートファジーまで

 

要旨:哺乳類の胎児は胎盤・臍帯からの血流を介して安定的な酸素と栄養の供給を受けるが,出生後には劇的な変化が起こる.臍帯と胎盤から切り離された瞬間から新生児は母親からの栄養が途絶え,哺乳により母乳が安定的に供給されるまで絶食期間が生じる.今回の講演では,新生児期の飢餓に焦点を当て我々が経験した臨床的な話題と基礎研究の成果を紹介する.最初に,新生児マススクリーニングに関わる周産期医療の現場で問題になることがある,新生児期早期の栄養不足(飢餓状態)に起因したタンデムマス疑陽性の問題を提示し,潜在する社会背景を考案する.次に,新生児期の飢餓状態の肝ミトコンドリア代償機構を中心に,肝特異的オートファジーノックアウト新生仔マウスを用いたメタボローム解析研究を紹介する.

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